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観光

2020.06.03

伊勢神宮の参拝うんちく!お参りの順番やお伊勢まいりで寄りたい神社

伊勢

伊勢神宮内宮の宇治橋大鳥居

せっかく伊勢神宮に来たのなら、伊勢神宮を余すところなく味わいたい!

近年の寺社ブームなどにより、有名なお寺や神社を巡る番組をテレビでもよくみかけますね。お参りの仕方なども合わせて取り上げられていることも多く、鳥居で一礼する参拝客の姿も沢山みかけます。

そこで今回は、より伊勢旅行を楽しむためにも、伊勢神宮のうんちくや合わせて寄っておきたい周辺の神社などをご紹介したいと思います!

125社全てが伊勢神宮

伊勢神宮内宮宇治橋

伊勢神宮は、全国約8万ある神社の本宗であり、本来は「神宮」というのが正式名称になります。

みなさんがイメージする伊勢神宮とは天照大御神をまつる皇大神宮(内宮)のことと思いますが、豊受大御神をまつる豊受大神宮(外宮)や月の神様である月読・月夜見などの14の別宮、その他43の摂社、24の末社、42の所管社と全部で125の宮社全てが伊勢神宮になります。

昔は一般人の参拝は禁止だった

伊勢神宮は皇室の氏神を祀っていることから、皇室のためだけの神社として一般人の参拝は禁止されていました。氏神とは一族一統の神、ご先祖様などを指します。

つまり、皇室の氏神とは天照大御神のことで、天照大御神は皇室の御先祖ってことになります。「皇室の先祖スゲー」ってことで戦国武将などが崇敬したことで参拝する間口が広がっていき、江戸時代後半では伊勢神宮の参拝が庶民の間でブームとなり、現在の参拝へとなりました。

歴代天皇は伊勢神宮を参拝したことがなかった

えっ!皇室の氏神なのになぜ?って思われますが、明治天皇までの歴代天皇は伊勢神宮を参拝したことがありませんでした。都は京都ですので、交通網の不備や財政面、恐れ多き場所を遠く(伊勢)へなどありますが真実は不明です。

歴代天皇が参拝しなかったってことはほったらかしなの?と思いますが、心も体の清められた女性を血縁から「斎王」として選出し、その斎王が代わりにお祀りしていました。

20年に一度の式年遷宮

伊勢神宮は20年に一度社殿等を新しく建て替える「式年遷宮」が行われます。20年に一度建て替えることで、日本最古の神社建築様式を後世に伝えることにもなっています。内宮と外宮は唯一神明造りと呼ばれ、その他神社にある神明造りと一線を画していますが、建築用様式はどちらもほぼ同じです。また、式年遷宮により以前の社殿で使われていた古材は、全国の神社に繰り返し使用されています。

皇大神宮(内宮)の参拝について

伊勢神宮内宮の本宮

伊勢神宮といえば皇大神宮(内宮)を筆頭にした神社の本宗であり、伊勢に来たのなら必ず行くことになるであろう観光スポットでもあります。ここでは、内宮の参拝についてやうんちくを紹介していきます。

日本で最初に引きこもった神様

伊勢神宮の主祭神「天照大御神」は、弟の須佐之男命(スサノオ)のヤンチャ振りに耐えられず天岩戸に引きこもった日本で初めての引きこもりです。とはいえ、太陽神ですので外にいるときはリア充全快。そんな太陽パワーを是非内宮でチャージしてください。

伊勢神宮には「おみくじ」がない

おみくじは身近な神社で引くものであり、江戸時代にお伊勢まいりがブームになったとはいえ、当時は一生に一度行けるかどうかがお伊勢まいりです。そんなお伊勢まいりができた日が大吉じゃないわけがありません!なのでおみくじはないと言われています。

内宮は右回り、外宮は左回り

内宮で参拝する道順は右回りとなっています。これは、左側にある正宮(しょうぐう)を「慎みの心」として右側から遠回りするためと言われています。また、手水舎が右側にあるからとも言われています。ちなみに、外宮は内宮とは全て逆にあり、左回りとなっています。

木除杭で宇治橋を守る

内宮の参拝スタートは宇治橋を渡ることになりますが、宇治橋の右手側の10mほど上流には「木除杭」と呼ばれる木の杭が10本ほど立っています。これは、上流から流れてくる流木が宇治橋の橋脚に当たることを防ぐためにつくられたものになります。

参道に並ぶ見切り石は民家があった印

宇治橋を渡り右折すると玉砂利が敷き詰められた参道に出ます。その参道をよく見ると、綺麗にライン取りされた見切り石が左右に並んでいます。実はこれ、明治時代までは左右に並んだ見切り石の内側が参道で、外側は民家が長屋として並んでいたのです。現在は区画整理され、緑に囲まれた神苑となっています。

手水舎よりも五十鈴川御手洗場

どこの神社でも手水舎で清めおまいりします。もちろん内宮にも手水舎はありますが、できれば手水舎の先にある五十鈴川御手洗場で清めてはどうでしょうか。石畳で整備されているのでしゃがむことで手水することができます。手水舎と合わせて利用すればお清めパワーも倍増です。

内宮境内には2つの別宮と10の所管社がある

伊勢神宮125社のうち、内宮(正宮)の他、境内には2つの別宮と10の所管社があります。正宮でおまいりの後の別宮をおまいりしましょう。

正宮で感謝を荒祭宮で願いを

正宮ではこれまでのそしてこれからの感謝を捧げお祈りしましょう。日本の本宗ですし、個人の願いよりも広い心で世界の平和などを祈ることがよいと思います。個人のお願い事は別宮である荒祭宮(あらまつりのみや)でお祈りする方が多いです。荒祭宮の祭神は天照大御神の荒魂(あらたま)であり、物事を生み出す、新しい事を始める魂とされているので、お願い事をすることで奮起することでしょう。

社殿隣の空き地にも意味がある

正宮や別宮などの社殿の隣にある大きな空き地のことを「古殿地(こでんち)」「新御敷地(しんみしきち)」と言います。伊勢神宮では20年に一度社殿を立て直す「遷宮」がありますが、この以前まで建っていた社殿そして新しく社殿を建てることになる場所がこの空き地になるのです。つまり、20年に一度交互に場所が変わるってことになります。ちなみに空き地にポツンと立つ小さな小屋は、社殿の中心である御正殿の場所にあたります。

神馬は内宮・外宮にそれぞれ2頭いる

正宮、別宮とおまいりした帰り道、御厩にお馬さんがいることがあります。この神馬(しんめ)は2頭おり、外宮にも同様に2頭います。一日のうちの数時間は御厩にいますが、時間帯は不定期です。必ず会いたい!って方は、毎月1日・11日・21日の午前8時ごろに正宮に参拝するところを狙うのがいいでしょう。

宇治橋の擬宝珠のひとつにお守りが

内宮を参拝し宇治橋を渡り終えるとき、外から2つ目の擬宝珠だけテカテカに輝いているのに気づく人もいます。実はこの擬宝珠の中には、100mほど先にある宇治橋の神様を祀る「饗土橋姫神社(あえどはしひめじんじゃ)」でご祈祷された萬度麻(まんどぬさ)という御神札が奉納されているんです。この擬宝珠を参拝帰りに触れることで、「再び伊勢神宮を参拝できる」「帰宅の厄災から守ってくれる」と言われています。

豊受大神宮(外宮)の参拝について

伊勢神宮外宮の本宮

伊勢市駅から1kmほどの伊勢の中心地にある外宮。内宮よりは敷地面積も狭いですが、内宮参拝前に是非寄っておきたい観光スポットでもあります。

天照大御神の料理人が御祭神

天照大御神に料理人として、丹波の国から招かれた豊受大御神を祀っているのが外宮になります。あらゆる産業の神様として崇敬されています。

外宮先祭がお参りのならわしに

神宮で行われるお祭りは外宮から行われます。これは、食事の神様である豊受大御神に神饌(神様のお食事)を先立ってお供えすることによります。このお祭りの順序に従って外宮からお参りすることがならわしになりました。

外宮では毎日お祭りが行われる

上で述べたように、神饌をお供えする儀式「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおいけさい)」が朝夕毎日行われています。ちなみに神宮が建立された1,500年前から欠かさず行われています。

外宮は左回りで内宮と逆

伊勢神宮外宮入口

内宮とは逆に外宮の参拝順路は左周りになります。手水舎や表参道と裏参道の左側にそれぞれあります。

外宮にも昔は川があった!?

昔は外宮にも宮川へ流れる支流があったとされていますが、地震による地形変化により無くなったそうです。現在では、川はなく、左側に御池、勾玉池があるだけとなっています。

平清盛がイラっとした楠

清盛楠

平清盛は天皇の勅使として3度伊勢神宮に参向しています。参向の際、冠に枝が触れたことでイラっとした(かは不明)平清盛は、その枝を切らせたという伝承が残っています。この枝を切られた木は清盛楠(きよもりぐす)と呼ばれ、現在では樹齢約1,000年の大木として表参道入口右手に立っています。

内宮よりひとつ多い別宮

内宮の境内には2つの別宮がありますが、外宮の境内には3つの別宮があります。多賀野宮(たかのみや)は豊受大御神の荒魂を祀っていることから内宮の荒祭宮と同じ役割として、風宮(かぜのみや)は内宮の風日祈宮と同じ風雨の神様になります。もう一つが土宮(つちのみや)で、これは外宮所在地の山田の原の地主の神様が祀られています。参拝する順番は、正宮参拝後、多賀野宮→土宮→風宮と参拝するのがならわしとなっています。

外宮の正殿を見たいならここ!

外宮も内宮も正殿を見ることはできません(屋根の一部は見えるけど)。しかし、外宮の入口にある「せんぐう館」では原寸大の一部模型が展示されており、間近で見ることができます。その他、ミニチュア模型や全快の遷宮で使用された道具や材料も展示してあり、より唯一神明造りを味わうことができます。しかもミニチュア模型も原寸大模型も当時遷宮で活躍した現役の宮大工が作成したものになります。

他にも寄りたい周辺の神社

足神さん神社

伊勢には内宮・外宮以外にも、宮域外には別宮をはじめ沢山の神社があります。神社マニアでなくても是非寄っておきたい神社を紹介したいと思います。

内宮近くの猿田彦神社

猿田彦神社

天照大御神の孫、邇邇芸命(ニニギノミコト)が地上界を統治する際(天孫降臨ですね)に地上の道案内をした猿田彦大神を祀るのが猿田彦神社です。宮司は、猿田彦大神の子孫である宇治土公家が代々務めています。

天孫降臨で道案内したことで、「みちひらき」の神様として祀られ、人生に迷われたときには是非お参りしたい神社です。境内には芸能の神である天鈿女命(アメノウズメノミコト)を祀る猿女神社(サルタヒコと結婚してサルメノキミと名称変更)もあり、各種芸能で活躍する人々に信仰されています。その他、家内安全や交通安全でも有名な神社です。

夫婦岩で有名な二見興玉神社

二見興玉神社

猿田彦大神と豊受大御神と同じとされる宇迦乃御魂大神(ウガノミタマのオオカミ)を御祭神とする神社です。沖合に浮かぶ2つの夫婦岩で有名で、二つの岩を結ぶ大注連縄は、年三回張り替えられています。

昔、伊勢神宮参拝に向かう際、清き渚と称えられる二見浦で禊をし清めたことから伊勢神宮参拝前に寄ることがならわしとなっています。蛙が奉献されており、無事にかえる、若かえるまど縁起物とされています。

天照大御神の弟を祀る月読宮/月夜見宮

月読宮

太陽神であり内宮の御祭神天照大御神の弟で、夜を司る月の神の月読尊が御祭神になります。内宮の別宮として月読宮が、外宮の別宮として月夜見宮が宮域外の別宮としてそれぞれ存在しています。漢字は違いますが、どちらも同じ御祭神になります。

月読宮では、父と母にあたる伊弉諾尊と伊弉冉尊を祀る神殿もあるので、ご家族を参拝することができますよ。

神宮の鬼門を守る朝熊岳金剛證寺

内宮の裏手にある朝熊山に建立する朝熊岳金剛證寺。伊勢信仰が盛んな時代に伊勢神宮の鬼門を守る寺として神宮と一緒に参拝されたことで伊勢志摩最大の寺となりました。お寺で使用される樒ではなく、神事で使用される榊が添えられる珍しいお寺です。

もっと知りたい方へ

月読宮での祭

今回は伊勢神宮のうんちくや参拝方法などをまとめました。まだまだ情報が知りたい!って方は是非、伊勢神宮の観光案内人をご利用することをおすすめします。

「お伊勢さん検定」の上級編を合格した強者が研修を経て観光客のみなさんをご案内してくれます。もっと奥深い伊勢神宮を堪能することができますよ。

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